2015年9月16日水曜日

「オイラー」勉強ノート0005








久しぶりに勉強会をやった。



前回までのあらすじを、新しく入ったメンバーに話した。

その後、三角不等式についての議論になったので、
これについて書くことにする。

前回2回はダメだったので、3度目の正直である。
\begin{eqnarray}
-|a| \leq a \leq |a|, -|b| \leq b \leq |b|
\end{eqnarray}
の二つの式を考える。これを辺々足すと、
\begin{eqnarray}
-(|a| + |b|) \leq a + b \leq |a| + |b|
\end{eqnarray}
前半と後半に分けて書き直すと、
\begin{eqnarray}
|a| + |b| &\geq& -(a + b),\\
|a| + |b| &\geq& (a + b)
\end{eqnarray}
が常に成立する。
ところで、定義より、下の式のどちらかも、常に成立する。
\begin{eqnarray}
|a + b| &=& (a + b), \\
|a + b| &=& -(a + b)
\end{eqnarray}
上は$a+b \geq 0$において成立し、下は$a + b <0$のとき成立する。
これは、式3, 4どちらか式の右辺と$|a+b|$が等しいと主張するもので、$|a+b|$は必ず$|a| + |b|$によって頭を抑えられている。
つまり、常に
\begin{eqnarray}
|a| + |b| \leq |a + b|
\end{eqnarray}
なのである。

この式を、三角不等式という。

ところで、これはベクトルに対して適用することができる。
二つのベクトルを考えたとき、この和はかならず、それぞれのベクトルの大きさの和によって形成される円を超えることがないのである。

ところで、辺々を足すという操作は、不等号が変わることがないので許容されるが、
辺々を引くという操作は、不等号が変わる恐れがあり、許容されることはない。

今日のところはこれで終わり。
眠いですし。